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漢方外来
(内科・精神科)

CHINESE MEDICINE

漢方外来(内科・精神科)|神奈川県平塚市にある発達障害・漢方外来 - きりんカームクリニック

漢方外来
(内科・精神科)

診療案内

診療案内

漢方外来では漢方治療を治療手段とした総合内科と精神科の診療を行います。
元来、漢方薬は急性疾患に対応する治療手段ですが、当クリニックでは原則として1ヶ⽉以上持続している症状に対する診療を⾏います。従って、急性症状や感染症治療を目的とした受診はご遠慮ください。
診療対象となる主な症状は下記の通りです。

  • 自律神経失調症
  • 慢性疼痛(頭痛、腰痛など)
  • 冷え症
  • 月経関連症状
  • 倦怠感
  • 慢性胃腸症状(食欲不振、過敏性腸症候群など)
  • 慢性気道症状
  • 慢性皮膚炎
  • 未病、フレイル(要介護の前段階)
  • 抑うつ気分
  • 不眠
  • イライラ、パニック(中等度以下)

診察時には脈や舌の状態を確認し、腹部の触診を行います。診療中は看護師またはカルテ記録者が同席いたします。

東洋医学の概論

東洋医学の概論

ここで、東洋医学の全体像をご紹介いたします。東洋医学を大きく分類すると、生薬を用いた内服治療、鍼灸、養生(薬膳と運動・呼吸法)の3種類に分類されます。日本で独自に発展した生薬治療法のことを「漢方」と呼びます。
この漢方は日本の保険診療の対象となっています。なお、鍼灸は今でも保険対象外です。
世界保健機構(WHO)が2018年に発表した国際疾病分類の改訂版(ICD-11)において、伝統医学の項が新設されて世界中の伝統医学の中で東洋医学だけが取り上げられました。そのように東洋医学は今や欧米でも認知されるようになってきました。その原動⼒となっているのは、欧米の⼀流大学の研究機関において用いられている、日本が誇る漢方エキス製剤の存在と言えます。
漢方薬の原材料は生薬と呼ばれている、植物や動物・鉱物といった天然資源です。漢方エキス剤とは、生薬を煎じた薬液をフリーズドライ製法で粒子状に加⼯した製剤のことです。珈琲に例えるとインスタント珈琲と言えます。つまりお湯に溶かして飲むのが本来の飲み方になります。生薬は天然資源であることから、植物由来の場合では産地や品種によっては品質に大きな差があると言われています。ちょうどワインが製造年やぶどうの産地で品質や格式が異なるのに似ています。また保存状態によっては品質が安定せず管理が大変です。その課題をクリアしたのがまさにエキス製剤であると⾔えます。
エキス製剤は品質の均質さを保ち、保存性がよいことから、研究に適しているのです。欧米では制度上の違いから日本以上に研究や治験が盛んに⾏われている現状にあります。そのようなことから、東洋医学は約2000年の歴史があり、生きた化⽯とまでは言えないにしても、古くて新しい医学と言うことができます。

戦後の社会福祉の分野では、イギリスで声が上がった「ゆりかごから墓場まで」というスローガンが日本を含めた各国の社会福祉政策の指針となりました。
これにならうと、漢方治療は「ゆりかごからロックチェアまで」行うことが可能と⾔えます。乳児の夜泣きから、高齢者の認知症関連症状までの幅広い症状と世代が治療対象となります。さらには、症状のあるご本人だけでなく、関係の深い身近な人(子どもにとっての保護者、高齢者の介護者)をも⼀緒に治療対象とすることで、治療効果をより⼀層あげることができます。つまり、老若男女の全ての人にとって漢方薬を活用する機会があり得ると言うことができるのです。

日本の医学の遍歴

日本の医学の遍歴

日本における医学の歴史を振り返りますと、中国伝統医学が日本に伝わったのは、古墳時代(3~7世紀)以降、仏教伝来と同時で当時の知識人である僧侶によって大陸文化とともにもたらされました。奈良時代に建立された正倉院には、唐代の中国大陸から輸入された様々な生薬が現物保存されています。
一方、西洋医学が初めて日本にもたらされたのは江戸時代になります。当時は鎖国により外国の情報が制限されている中で、唯⼀の貿易相手国であるオランダからドイツの解剖学書のオランダ語訳を輸入しました。それを和訳した本が杉田玄白の解体新書であるのは、日本史として馴染みがあるかと思います。
そのようにオランダからもたらされた西洋医学のことを当時は蘭方と呼び、それまでの伝統医学のことを漢方と呼ぶようになりました。
明治時代に医師の資格は西洋医学に限定されたことで、東洋医学はマイナーな存在になりました。なお、中国の免許制度は西洋医学と伝統医学が別々になっています。日本は保険診療で西洋医学と東洋医学の診療を同時に受けられる 世界で唯⼀の国となっています。

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